現実逃避
今日は客先への一時納品だった。
思いの外すんなりと終わって、午後イチくらいには東京へ戻れたけど、仕事に戻る気になれなかったので、サボることに決定。
一部で絶賛されている『シン・ゴジラ』を一人で鑑賞した。
彼女さんは映画館では映画を見れない人なので誘えない。なので映画館に行く場合は一人。
ゴジラなんて観たの中学生以来かな。
庵野秀明の色が強く出ているとのもっぱらの評判だったけど、事実そうだった。でも普通に面白かった。
庵野秀明といえば、エヴァは昔、テレビでやっていたやつを友達がビデオで貸してくれて観たことがあったけど、やたら鬱っぽくて好きになれなかった。
最後まで観たが。あ、でも最終話とかは我慢ができずに早送りしたかもしれない。
今考えると、あの時感じていたのは自己嫌悪的な拒否感だった気がする。
鬱っぽい心情描写が、少なからず自分も持っている部分にけっこう刺さって、観ていて心地悪かったのかもしれない。
みんなはそうじゃなかったのか、むしろ刺さることが気持ちよかったのか。
なんであんなに流行ったのかよくわからないでいる。
今回のゴジラは、そういった心の深い描写などはなく、淡々と事象が展開されていく感じで、いい意味で軽い気持ちで楽しめた。
ゴジラが暴れるシーンがちょっと少なかったかも知れない。でももっと多かったらそれはそれで別物になるわけだから、楽しかったといえたかわからないしな。
うん、楽しかった。
小学生が楽しいと思えるかは微妙。
おそらく、よくわからない、で終わるんじゃないか。
バカバカしさも妙な熱血さもリアルさも全部ひっくるめて面白いと感じられる大人だからこそ楽しい、という部分も結構あった気がする。
けどなんといってもあのゴジラのテーマソング?
あれは聞くとそれだけで興奮する。
なんだろう、どう表現すればいいのかわからない。
嬉しくなる、というのは変な言い方だが、それに近い感情な気がする。
作曲した人の才能に改めて驚嘆するとともに、音楽の力ってやはりすごいなと再認識する。
そして音楽というものにこれだけ心を揺さぶられる人間の感受性に、人間として生まれてこれてよかったと思う。
また、楽しい映画を観たい、観られるとよいなと思った。