お茶とオカルト
ボッサム「なんか変なものが見えるんだけど何だこりゃ?」
のまじ「それはもう一つの世界、魂の方の世界の存在」
ボッサム「なにそれ?あれ、コイツさわれない」
のまじ「そいつには肉体では触れない、こっちにはいないから」
ボッサム「のまじ言ってることわからない」
のまじ「人間は肉体と魂で出来ていて、魂はエネルギーのようなものと意識で出来ている、本当はもう少し細かく別れるけど」
ボッサム「ふむふむ」
のまじ「魂は本来、こっちの世界の存在じゃないけど、肉体に結びついているときだけこっちの世界にとどまれる、それが君や私」
ボッサム「ほうほう」
のまじ「肉体がなくなって魂だけになると、じきにこの世界に重なっている別の世界に移動する、そこは物質のない世界」
ボッサム「じゃ、この変なものはそっちの存在っていうこと?」
のまじ「そう」
ボッサム「へえ、なんで俺こんなの見えてんの?」
のまじ「あなた今、体調くずしてるでしょう、肉体と魂の結びつきが弱まってる」
ボッサム「うへえまじか」
のまじ「家でゆっくり休みなさいよ、そんなの見えている状態はいいことじゃない」
ボッサム「でもさ、みんなそう言うじゃない、見えてないほうが幸せとかなんとか。のまじは昔から見えてるの?」
のまじ「私はそういう家系だから」
ボッサム「なんで見えちゃマズいんだ?」
のまじ「そもそも、魂がこっちの世界にあることは、状態的には不自然な状態。意味があってこっち側に来ているんだけど」
ボッサム「へえ」
のまじ「それなのに、そっちの世界のものが見えるってことは、魂がそっちに引き寄せられて、こっちの世界から離れつつある状態なの」
ボッサム「死ぬってことか?」
のまじ「離れつつあっても、または一時的に離れたとしても、また肉体にひっつくことがあればもとに戻る」
ボッサム「ほう」
のまじ「でも、意識の一部が戻らなかったりすれば、それは困ったことになる」
ボッサム「例えば?」
のまじ「魂が不完全な状態だと、人とは基準が変わってしまう。サイコパスとかきいたことあるでしょう」
ボッサム「あれ、魂が不完全だからなのか?」
のまじ「全部じゃない、それが原因の場合もあるというだけ。その他にも、意識が全て向こうに行けば植物状態になるし、魂そのものがむこうに帰れば肉体はもちろん死ぬ」
ボッサム「マジかよ」
のまじ「いやでしょうそんなの。あなたはそんなことしたくてこっちに来たわけじゃないんだから」
ボッサム「そうなのか、よくわからん、でもなんかもっといろいろ知りたい」
のまじ「知ることも向こうの世界に近づくことなんだよ。変なものが見えてしまったというので最低限のことは教えたけど、これ以上は知らないほうがいい」
ボッサム「でものまじは知ってるんでしょ、大丈夫なんじゃないの?」
のまじ「私は戻ってくる方法を感覚で分かっている。これは生まれつきのものだから教えてなんとかなるもんじゃない。それでも、この力を持ってしまっているせいで、私は多分短命」
ボッサム「ぬう、気に入らん」
のまじ「あきらめて、忘れたほうがいい」
ボッサム「嫌だ、のまじが短命だなんて気に入らん。何とかせんかい」
のまじ「え」
ボッサム「もう向こうの世界のことなんて知りたがらん。俺は帰って寝る。のまじも帰って寝て長生きしろ」
のまじ「……うん、そうする」
など、電車移動中にオカルトサイトの記事読んでたら頭に浮かんだ
今日は楽しくお茶をしてきた。
ずっと楽しい日が続くことを望み、そのために頑張る。