ぺっぺけぺの雑記

くそったれプログラマの素晴らしきくそったれ



ほしいものリスト

きっっっっっっっつぃ

IT土方の本領発揮。マジきっつい。

 

そもそも、今やってるプロジェクトの一つが、通常では数ヶ月かかって仕上げる内容をわずか一ヶ月で仕上げ無くてはならない、というもので、俺の超絶技巧を駆使してギリ仕上がるという内容なのに。

 

俺が受け持っているプロジェクトはそれ一つではなく、細かいヤツがあと2,3個ある。

 

別に案件を複数持つこと自体はいいんだ。平常運転でもそんなもんだし。

 

普通はその細かいヤツの製造を部下に任せ、客との折衝や打ち合わせのみ俺が行うのだ。

それで十分うまく回る。

 

だが、部下の一人が家族の都合で突然会社に来なくなった。

キツいプロジェクトの納品数週間前に、だ。

 

部下の状況がわかったのはつい先日で、それまでは「また休みか。まあ数日すりゃ来れるんだろなあ、そうしたらああしてこうして……」とスケジュールの再考をしていたんだが、状況は一変、部下はしばらく出社出来ないことが確定。

少なくとも部下に振っていたプロジェクトは絶望的なわけだ。

 

仕事のスピード及び出来自体は悪くない人員だっただけに超いてぇ。

 

そもそもタイトな状況ってのは前々から言っているんだから、いつ出社できるかわからなくなった時点でそう言って欲しかったわ。

「行けたら行きます」じゃねーよ。責任感もてよクソが。

 

とまあ泣き言言っても始まらないし、家族の事情じゃ責めようもない。

悪態ついたけど、家族がどうにかなったってんじゃ、気が気じゃなくなるのも頭じゃわかってる。俺の心がおっつかないだけで。

 

んで、他の人をアサインしてもらおうとしても、部署内では空いている人間などいない。会社を見渡しても使えそうな人間がいない。

やってることが微妙に特殊なんで、社外の人間では対応できない。

ニッチなことで稼いでいる会社はこういう時に泣けてくるね。

 

従業員で一番上の役職についている先輩などは、日頃から部下と一緒にグーグー寝ながらリーダーの会議では「仕事がたくさん来そうでああ大変」などとのたまっていらっしゃる。死ねよ。

 

そういえばこの人、俺が初めて仕事を指揮した時も、「手伝うよー」なんて言っときながら、ならこれをお願いします、って言ったら見事に何もしてくんなかったな。

10年経っても、性格も行動も変わんねーな。もともと期待してねーけどさ。

 

部長はまあ助けようとしてくれるが、そもそも部長自体が別の案件にハマってらっしゃる。

キチガイみたいな客の要求に対し、出来ないことは通常、はねつけないといけないんだが、その役割を担うはずのバイヤーが頭悪すぎて全部ハイハイ言うこと聞こうとするもんだから、できるかぎり答えつつ出来ないことの理由づくりも含めて対応してて死にかけている。

やめてくれ。あんただけが頼りなのに。

 

俺のタイトなプロジェクトの客も、今月末の納品に向けた情報を来月頭に出すとか脳みそメルトダウンしてんじゃねーかと思うようなことを言い出すし、動かなかった時の責任はどんなに控えめに見ても半分以上客のせいだろと思いつつも、自分の問題発見・解決能力を知ってしまっているだけに、不確定事項のリストを作成してはメールで送りつけ、「これが決まればできる(だから早く決めてくれ)」と客のケツを釘バットで叩きまくり、可哀想なほぼ新人(センスは悪く無い)の部下にちょいキツ目の仕事を振り続け、どう考えても物理的に俺が分身しなければこなせないスケジュールをパズルのように組み立て直す毎日です。

 

プログラムを作るのは楽しいんだ。

プログラムなんて「何を作ればいいか」がわかっていれば、わりかしなんでも作れるもんなんだわ。

明らかに俺は人よりも速くプログラミングできる。なぜか生まれ持った抽象化能力と、火消し案件の経験数は伊達じゃない。

 

俺らの仕事は、「客が仕事で何をしているか」を理解し、「その上で客がどうしたいか」を聞き出し、「そのためにはプログラムで何が出来るか・何を作ればいいか」をまとめ、最後に実装すること。

 

実装は楽しいし、一番スピードをブーストできる。

また客が恒常的にしている仕事を聞き出すのも、客と仲良くなればわりかし簡単だ。

(自分の仕事の説明が嫌いな客はそういない。説明がうまいかどうかは置いといて)

 

だが、「客がどうしたいか」を聞き出すのは結構むずかしい。

客自身、どうしたいかをわかっていないことが多い。それどころか、明確に「どうしたいかが決まっていない」ことも度々ある。もう、本当に明確に「決まっていない」。

 

今回のケースなどがまさにそれで、タイトですよ、ちゃんと協力してネと会うたびに言っているのに、資料提出期限の日に「どうしたいか決めたけど、社の承認をとるからまっててね」パターンだ。もう生まれる前から決めとけアフォ。

 

実際、ITの尖った技術が必要になることなんてそう沢山はない。

もちろん、実装が速かったり綺麗にコーディング出来たり、最新の技術を知っていることは、いついかなるときも自分の武器になるし、平常時は定時帰りがデフォルトだ。

最新の技術の習得方法?んなもん、自分ちで好きなモノ作ってりゃ自ずと身につく。

 

けれど、どうしても自分のちからでは防げない炎上プロジェクトは存在する。

誰が、自分の部下が家族の事情でいきなり会社に来れなくなるなんて予測できるだろう。

誰が、聡明そうに見えるのに「今日言えば明日には出来上がるだろ」とか本当に考えてる客がいて、違う、そうじゃないとあの歌ばりに言って聞かせても理解してくれないなんて思うだろう。

 

でもそんな仕事がきらいじゃないんだ。今この時は辛いんだけど。

 

鬱にならないようにだけ気をつけて、明日もまた設計と製造とテストと問題解決方法の考案をフル回転で行おう。

 

受託開発とはこういうお仕事です。